脱衣室の収納術。「楽しむ」という新機能!


◇脱衣室は「超プライベート」空間

「脱衣室」とは、文字通り浴室の手前にあって、服を脱ぐときのプライバシーを守る意味を持つ部屋です。

そして多くの家の場合、脱衣室は「洗面所」や、「洗濯室」の機能をあわせ持っています。

 

・朝起きた時の洗面や、寝る前の歯磨きを行う場所。

・日中にも髪型をセットしてみたり、化粧をしたりするのにもつかわれる部屋です。

・洗濯機を設置すると、脱いだ衣服をそのまま洗濯することができる高率的な場所。

 

つまり、生活の基点となる重要なスペースとなっています。

 

なので脱衣室とは、他人には見られたくないことをするための、特別な部屋であることは言うまでもありません。

そこはいわば「超プライベート空間」なのです。

 

にもかかわらず、例えば友人を泊めることになった場合などには、「必ず使うことになる場所の一つ」なのです。

 

当然、インフルエンザやコロナウイルスというような流行の時には、「手洗い」「うがい」をするために、宿泊じゃなくてもお客さんに利用してもらうことにもなると思います。

 

「超プライベート空間」と「来客時に利用する」

 

この相反する側面を持つ「脱衣室」という特殊な場所を、快適な空間にするために、見落としてしまいそうな機能を一つ提案いたします。

 

それは「収納」の方法を、少しだけ工夫することなのです。

 

◇まずは脱衣室の収納を効率的に分割!

まず大きな考え方として、効率よく収納するためには、分類することが必要です。

 

収納するものを分類するための考え方としては、大きく以下の2つ。

 

○クリーン(清潔性の必要なもの)

●ダーティー(多少の汚れを気にしないもの)

 

クリーン側には、バスタオルや日々のアメニティグッズなどをグループ分け。

ダーティー側には洗剤や脱衣かごなどをグループ分けするという考えが良いですね。

 

大きく2つに分類したら、「洗面化粧台周りにクリーンを収納」するスペースを配置して、大きさをイメージします。

そして「洗濯機周りにダーティー側を収納」できるスペースを配置して、大きさをイメージします。

 

 

ここまで考えがまとまってきたら、ここで初めていろいろと調べてみてください。インテリアと、機能性を兼ねた良い配置やデザインはないか、ということを調べてみるのです。

 

漠然と「こんな脱衣室がいいな」と思うのとは違った、効率的な見方ができるようになっているはずです。そして、現在お住いの間取りも踏まえて検討してみるということが必要です。

 

◇「魅せる」と「魅せたくない」の収納術!

最初に記載しましたが、超プライベート空間なのにも関わらず、友人を泊める際などには必ず使ってもらうことになる、という点に注目する必要があります。

 

よく思い出してみましょう。こんなもの、おいてありませんか?

 

◇ギリギリまでしぼった、経済的な「歯磨き粉」

◇黒ずんでいるけど、拭き心地の良い「バスタオル」

◇ぐちゃぐちゃっとおいてある「洗濯物」など

 

・・・思い当たりますよね。一つや二つはあると思います。きっとそれ以外にも。

 

ここで、先ほど「クリーン」と「ダーティー」に分けるといいましたが、その「クリーン側」を見てみてください。そしてそれをさらに2分割します。

 

インテリア的に見せられるものと、見せたくないものとです。

 

分割ができたら、そこから先の考え方は以下のようになります。

 

①ダーティーは、いつも隠すことができるようにしておく。

②クリーンの「見せたくない物」も同じく隠すことができるようにしておく。

 

・・・手法は扉でも構いませんが、洗濯カゴのようなものはいちいち開けたり閉めたり大変ですので、「直接洗濯機」でもいいでしょうし、「カーテンで閉められるようにする」でもいいでしょう。重要なのは「隠すことができる」という機能です。

 

③クリーンの「見せられるもの」は、インテリアにする

 

・・・棚板や小物入れなど、オープンな場所に置くようにします。ただそれだけでよいのです。

 

どうせしまわなければいけない物があります。

どうせきれいに見せたいものがあります。

そしてそうじゃない物もあります。

 

 せっかく収納するのなら。せっかく素敵にしたいなら。

 

見せられるものは、インテリアとして加勢してもらった方がお得ですよね。かわいいバスタオルは、むしろ見てもらいたいと思う気持ちは大切です。

 

こういう風に、明確に区分けをしてルール化する。それによって迷うことなく収納できるということになるんです。

 

 

ただし、洗濯脱衣室としてとれる大きさには限りもあるでしょうし、脱衣や洗面とを分けている場合もあるでしょう。

 

どんな時にでも、収納の基本というものは、あくまで目線を「来客者に見られてはいけない物を、どう隠すのか」ということに向けておくというのが重要。そして全部が全部隠さなければいけないという不自由から解放されるということも重要なのです。

 

そもそも別室で「隠す必要がない」というようなレイアウトであれば、自由で構いません。

 

◇少しの工夫が収納を楽しくする!

使い勝手だけを考えていくと、当然扉やフタを付けてしまうよりも、そこに置いてある方が良いに決まってます。

 

ですが、友人に使ってもらうときに困ってしまわないように、いつでも良いように、新築の段階から「見せたくないもの」を限定してしまうようにすること。

 

見せられるものは素敵な小物を選ぶなどして見せてしまった方が、使い勝手がよい空間となりますよね。そして、買い物をするときにだって、楽しくなると思いませんか?

 

今は素敵なデザインのものが、とても安く手に入るような時代です。スマホでタップするだけでいろんなものが簡単に変える時代です。

 

その時代をフル活用するためには、「クリーン」と「ダーティー」とを分けて購入するという楽しみがあってもいいじゃありませんか。 

 

いつも使うものを、デザイン的にも選べるという自由。そういう楽しみを含めて、快適な空間にしてみてくださいね。

 

ご参考にしていただければ幸いです。