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階段下の高さ、計算すべし!計算式を伝授します

◆階段下スペースを使いこなそう

2階以上の家には必ずあるもの、階段のお話をします。

正確には階段下のスペースのお話です。

 

階段下のスペースは、天井が斜めになっていたり、段になっていたりと確かに使い辛い場所ではあります。

 

だからといって、使わないのはもったいない!

 

収納スペースとして、作業スペースとして、トイレや洗面室として、アイデア次第で様々な活用方法があると思います。

 

まずは、そこがどれくらいの高さ、広さかを把握する必要があると思います。

 

なぜなら、これらを知ることで、どんなスペースとしてであれば活用ができるのか、イメージが膨らみやすくなるからです。

 

今回は、打ち合わせ中に「そんなに天井低かったの!」と落胆することがないように、階段下スペースの高さがざっくりと分かる計算方法をお伝えします。

 

◆魔法の計算式

それでは早速、階段下スペースの高さがざっくりと分かる魔法の公式を伝授します。

 

【階段下スペースの高さ】=

【知りたい階段下までの段数】×【階段1段の高さ】ー250㎜

 

ひとつずつ説明していきます。

 

まずは【知りたい階段下の段数】についてです。

 

言葉そのままの意味ですが、何段目までのスペースを使用したいかを考えると、自然と何段目の位置の高さを知りたいのかが分かると思います。

 

次に、【階段1段の高さ】についてです。

 

もし分からない場合は、(階高さ)÷(階段の総段数)で求めることができます。

 

最後に、【250㎜】というのは、階段下に天井を作るための厚みです。

 

もちろん、工法や大工さんによって多少の差はあるため、細かい寸法までは分かりかねますが、ざっくりとした数字を出すには十分です。

 

この計算式を用いれば、ある程度の高さが分かり、空間のイメージをしやすいでしょう。

 

◆計算式を応用してみよう

では、階段下の高さを求める計算式を応用し、実際に例を挙げて考えてみましょう。

 

【例】

・階高さは3m(3000㎜)

・階段の総段数は15段

・階段下のスペースをトイレとして使用したい

 

この場合、トイレとして使用するにはある程度天井の高さが必要となりますね。

 

日本人男性の平均身長が約172㎝なので、余裕をもって立つには天井高が190㎝(1900㎜)必要だと仮定しましょう。

 

それでは、公式を応用し、何段目の下であればトイレを使用するのに十分な高さ(ここでは1900㎜)を確保できるのかを考えてみましょう。

 

まず、計算式をおさらいしてみましょう。

 

【階段下スペースの高さ】=

【知りたい階段下までの段数】×【階段1段の高さ】ー250㎜

 

まず、【知りたい階段下までの段数】を?としましょう。

 

そして、【階段1段の高さ】は、

3000㎜(階高さ)÷ 15段(階段の総段数)=200㎜

 

今回は、【階段下のスペース】が1900mm欲しいので、これらの数字を公式に当てはめてみましょう。

 

1900㎜【確保したい階段下スペースの高さ】=

?【知りたい階段下までの段数】×200㎜【階段1段の高さ】−250㎜

 

これを逆算すると、?=10.75

 

つまり、11段目の下であれば、立つことができるということです。

 

この場合は、便座から立ち上がる部分が階段の11段目の下にあればトイレとして活用ができるということになります。

 

これが、10段目や9段目の下だと、どれくらいの高さになるかを計算式に当てはめてみましょう。

 

●10段目の場合

10段×200㎜ー250㎜=1750㎜

 

●9段目の場合

9段×200㎜ー250㎜=1550㎜

 

トイレにしては窮屈そうな高さですね。

 

このように、ちょっとした計算でイメージがグッとしやすくなります。

 

ぜひ間取り検討において、活用してみてくださいね。