キッチンタイルの魅力と罠。後悔の原因は「目地汚れ」


◇素敵なキッチンタイルは、根強い人気

キッチンの前にある壁や周りの壁、どんなデザインにしようとお考えですか?

 

最近の傾向としては、次の2種類で悩まれる方が多いですね。

【キッチンパネル】 OR 【キッチンタイル】

 

法律的にキッチンの周りに求められる性能は、「燃えずらい」ということです。

その性能を満たしながら、両者ともにさまざまなデザインの商品が出ていますね。キッチンパネルのほうが安価で施工しやすいため、こちらを選ぶ方が多いとは思います。

 

ですが昔からの王道である「キッチンタイル」も、根強い人気があります。確かに、キッチンといえば!的なイメージはあるように思います。

 

今回はこの「キッチンタイル」にマトを絞って解説させていただきます。

 

ここに来て、タイルはどんどん人気が加速し、今やちょっとしたブームになっています。北欧雑貨店だったり北欧風住宅も、至る所で見かけるようになりました。

 

タイルはレトロな雰囲気も持っていて、なんと言ってもカワイイし、オシャレ。色も豊富で、好きな色合いで組み合わせできてしまうし、DIY人気もあって個性的なタイル使いをインスタグラムにアップしている方もかなり多いです。キッチン雑貨を置いてカシャ!というのは、インスタ映えしますよね。

 

一見、いいことばかりのキッチンタイルに感じますが・・・ちょっと待ってください!

本当に、悪いところはないのでしょうか?

 

◇キッチンタイルの大きなデメリット

そんな魅力だらけに見えるキッチンタイルですが、見栄えだけで「取り入れよう!」とお考えの方。要注意です。

 

◆まずはタイルの性能を整理しましょう

キッチン周りは、もちろん水や油が飛び散ります。それも毎日使うところであり、当然汚れてしまいます。それゆえ、キッチンに求められる大きな性質は「汚れに強く清掃しやすい」ということも重要なポイントとなります。

 

もちろん、熱にも強い材料である必要もあります。

 

タイルという材料は、表面がつるつるしていて汚れが浸透しづらい焼き物であるため、その両方の条件をクリアしている材料であり、キッチンにとても向いているものといえます。

 

撥水機能に耐熱性を持ち、火が燃え移る心配もありません。汚れづらく長年使用しても大丈夫な素材であるといえます。

 

◆万能ではないのは、タイル「以外の部分」

そんなタイルのデメリットを考えたとき、突き当たる問題点は、実はタイル自身にはありません。

 

本当の敵は「タイルの周りに詰められているもの」なのです。

 

タイルとタイルの間に、碁盤の目のように張り巡らされた線状のもの。
これは「目地(めじ)」と言って、セメント系でできているものです。いわゆる「モルタル」のようなものであり、表面はザラザラしています。

 

ざらざらしているということは、そこに油や汚れが付着してしまうということであり、つまり『汚れが取れない』ということなのです。


たとえタイルがどんなに綺麗でも、タイルの間に詰まった2〜3mmの碁盤の目が黒ずんで汚い。そしてそれは絶対に綺麗になりません。

 

これが、見落としがちで大きなデメリットなのです。

◇タイルの目地汚れにイライラ

毎日使うとこなのに、「汚れないように気を付ける」といっても限度がありますよね。

 

ネットで検索すると、色々と清掃方法が出てきます。

カビキラーをかけてラップをし、しばらく放置してから擦るという方法だったり、そもそもホワイトペンで書いちゃえ!など、色々策は工夫されています。しかし、それをずーっと継続して手を掛ける勇気はありますか?

 

“自分好みに可愛くしたから、キッチンに立つのも楽しくなりそう!”

・・・その気持ちはよくわかります。

 

ですが、自分好みの空間、お気に入りのキッチンだからこそ、掃除に時間かかったり、思うようにキレイにならなかったりすることに対するストレスは、それ相応にやってくるのです。

 

タイルとは、イライラする可能性が非常に多いという面をも兼ね備えた素材といえます。

 

子育て世代なら特に、朝はドタバタで朝食にお弁当を作って出勤したり、こどもの送迎へ出掛ける。そんな毎日だからこそ、楽な面やキレイが保てるということが必要なんだと思います。

 

それでもキッチンタイルを、やっぱり使いたい・・・。

そんな方は、タイル自体を大きくし、目地を減らすのも一つのアイディアです。

 

その他にも

◎タイル貼りの箇所はなるべく汚れづらい場所に取り入れる。

◎タイル風リメイクシートをキッチンパネルに貼る。

というような方法も良いでしょう。

 

まずはキッチンは使用したら、こまめに拭いて汚れを残さないようにするということが大切です。しかし、それでも経年とともに汚れてしまいます。油はどんどん酸化し、目地を黄ばみ・黒ずみへと変化させるからです。

 

それを踏まえた上でも、ちゃんとアクセントとして愛せる人は、ぜひ採用して下さい。
キレイ好きで、その黒ずみが後々ストレスになってしまいそうな方は、ぜひご遠慮下さい。

 

ご参考にしていただければ幸いです。