垂れ壁とは。キッチンの名脇役ご紹介


◇垂れ壁とは何か

垂れ壁をご存知でしょうか。


例えば、キッチンとリビングの間。

天井から30cmくらいの壁が垂れ下がるよう存在しているもの、見たことありませんか?


あれが「垂れ壁(たれかべ)」です。

 

なんとなく視界に入り、うっすらと記憶があってもそれが何の意味を持つのかは分からない人は多いのです。

実はあれ、とても重要な役割を持っているのです。

 

今回は、その垂れ壁について解説していきたいと思います。

◇垂れ壁の重要な役割

あの垂れ壁、一体何の役目をしているのかというと。


キッチンとリビングの間にある垂れ壁を例にとってご説明いたしましょう。

キッチンで料理をすると、煙が上がります。

そのほとんどは、レンジ上の「レンジフード」という専用の換気扇でキャッチして外部へ排気しています。

ですが、そこで吸い込み損ねた煙は、キッチンの天井面に充満することになります。

 

煙は熱を持っているので、空気よりも軽くなって天井に滞留します。

そのキッチンで出た煙を、天井から少し下がった「垂れ壁」がせき止めます。

 

つまり、煙が他の部屋に移動せずにとどめる役目をしているんです。


キッチンから発生する煙は、つまり匂い
匂いをキッチンだけに閉じ込めてくれているのです。

 

実はあの垂れ壁、あるのとないのとでは大きな違いがあるのは、比べてみないとわからない部分なので、結果として軽視されやすいのです。

見た目的に意外と目立ちますので。

◇匂いだけじゃない役割

これと同じような意味の垂れ壁は、デパートなどの天井にもたくさんついています。

見たことありますか?

なければデパートに行き、天井を見上げてみてください。


ガラスでできた「垂れ壁」が、意外にたくさんあるのがわかります。

 

これは、「煙」という意味では同じですが、役割は全然違います。

もっともっと重要な任務を果たしています。


デパートなどの大規模な施設にある垂れ壁は「防煙垂れ壁」といって、火事が起きた時に、煙の広がりを小さくしてくれる役割を担います。

つまり逃げる時間を稼ぐための物なのです。


最近はオープンキッチンなどが多くなってきて、垂れ壁をデザイン的な理由により設置しない例が増えてきております。

 

ですが、オープンではなく単独でキッチンを計画の方。


ぜひ垂れ壁を設置してみてください。

意外と効果絶大です。