窓からの視線を防ぐ方法


◆ホッと休まる家

マイホームとは、皆さんにとってどんな場所ですか?

 

居心地の良い場所、ほっとする場所、落ち着ける場所、こんな回答も多いのではないでしょうか。

 

もちろん、「大好きな家族がいる家だから」という理由も大いにありますが、これ以外にも「プライベートな空間だから」という理由も挙げられるかと思います。

 

ほとんどの人に共通する感覚だと思いますが、外から丸見えの家、誰かがどこかから見ているような感じがする家でくつろぐことはできませんよね。

 

日当たりが良く開放的な家にしたいと思い、大きな窓をつけても、それが人通りが多い道路沿いで、家の中が丸見えだからといってカーテンを閉めっぱなしにするようでは台無しです。

 

今回は、『外から見られる』ということを防止するための方法・対策の考え方についてお話します。

 

◆敵を把握せよ

①何から ②どこを 見られることを防ぐのかを明確に!

これらを明確にすることで、どんな対策をすれば良いのかを具体的に考えることができます。

 

逆に、これらが明確でないと無駄なお金が掛かってしまう羽目になります。

 

①何からというのは、見られる場所のことを指します。

例えば「歩行者から」なのか、「隣の住人から」なのか、こんなところです。

 

②どこをというのは、隠したい場所のことを指します。

例えば「ウッドデッキに干す洗濯物を」なのか、「掃き出し窓から見えるリビングを」なのか、「庭を含めた敷地全体」なのか、こんなところです。

 

そして「①見られる場所」と「②隠したい場所」の高低差、位置関係を確認してみると、より良いでしょう。

 

まずは敵と的を明確にすることから始めてみましょう。

 

 

◆目隠し対策のポイント

ポイント①目隠しの方法を検討しよう!

目隠しの方法も様々な物があります。

 

ぱっと思いつくものに「目隠しフェンス」がありますが、費用が掛かります。

 

まずは、簡単なもので防ぐことはできないか考えてみましょう。

 

例えば「隣の住人からの視線」を防ぎたいという場合、もし隣の家が近ければ窓の位置に配慮するだけで防げることがあります。

 

場所によって可能であれば、高窓にしたり、重ならないように配慮したり、すりガラスやレースカーテンという手があります。

 

それが難しいようであれば、フェンスや塀を検討してみると良いでしょう。

 

ポイント②高さについて学ぼう!

目隠しのためのフェンスや塀を設置する際、やみくもに目隠ししてしまうと後悔することになります。

 

もちろん、視線を防ぐこともできますが、高いフェンスや塀は光や風なども遮ってしまうことがあるからです。

 

そして、背が高いと存在感も増し、家の外観も重く見えてしまう場合があるので注意が必要です。

 

では、実際にどれくらいの高さにすればよいのか…と、悩みますよね。

 

何の視線から防ぐかによって話は違ってきますが、よくあるの歩行者の視線について考えていきましょう。

 

 

人の目線の高さは『身長×0.9』でおおよそ算出ができます。

 

ちなみに日本人の成人の平均身長は男性が約171㎝、女性が約159㎝です(小数点以下切り捨て)。

 

ここから算出してみると、成人の平均目線は、男性が153㎝、女性が143㎝ということになります。

 

歩行者の視線を遮りたいのであれば、この程度の高さのフェンスや塀があれば十分ということになります。

 

また、通常は1階の床は地上よりも30㎝程高くなっている場合が多いので、これも加味すれば-30㎝で良いということになります。

 

◆まとめ

快適な暮らしを手に入れるために、周りの視線を遮ることは大切なことです。

 

しかし、ここまで話してきたように、やみくもに対策をすることは無謀です。

 

「何からどこを守りたいのか」を明確にし、設計担当の人に相談してみるのも良いと思います。

 

きっと良いアイデアがもらえるはずです。

 

ご参考になりますように。