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ドアの開き勝手。避難方向の重要性


◇ドアの開く方向、気にしてる?

ドアの開く方向は、使い勝手で決めてますか?

もしくはそんなの意識したことがありませんか?

 

設計担当が図面に起こした方向で別に構わない、という考えの方も多いでしょう。本当は外開きが良かったけど、住んでしまえば慣れるもの。


間取りを検討するときにはアレコレ考えてますが、実際使っているときにはそんなに気にならないものです。


事実、今生活している家のトイレのドアがどっちに開くか、パッと言えますか?
「ドアの開き方向」は、習慣化してしまえば、どちらだろうと日常生活には支障ありません。

さて、ここからが重要です。

ドアの開き方向で本当に考えて欲しいのは「避難方向」です。

 

トイレなどの狭い空間の内開きは大変不便ですが、使い勝手よりもっと大切なものが避難方向。そこを検討できていれば、トイレだって外開きになり、内開きにで不便な思いをすることはありません。

 

トイレなどの狭い空間は外開きがベストな理由は他にもあります。

 

◇もしその部屋で急に体調が悪化し倒れたら…

◇そのとき救助が来ました。が…倒れた人がつっかえて扉が開かず救助できないという事態に…

 

避難も救助も最悪の事態を想定して、開き方を考えるべきということです。

◇緊急時を考えよ

では例え話をします。
リビングでくつろいでいるときに、地震や火災が発生したとしましょう。
とっさに玄関に向かって逃げます。そして玄関前のドアに手をかけます。

その時。ドアが引っ張る方向に、手前に開いたとしたら。

当然、開くために一歩後ろに後退しますよね?
自分だけが避難する状況なら問題ないでしょう。


ですが後ろから子供が追いかけてきている場合はどうでしょう?

大人も必死なら当然ながら向こうも必死です。


そして、走ってきている子供と手前に開いたドアが衝突!!
一刻を争うときには、万が一があり得ます。

致命的な事態を起こさないためにも。
緊急時に備えてドアの開き方向は考えておくべきです。

 

客や人で混雑するような場所は法で定められた通り安全法が適用され扉は外開きですが、住宅も考え方は一緒です。何か不測の事態が発生したときは、人は混乱しやすいものです。

 

安全に避難できるのためにはドアはどちらの方向に開くべきでしょうか?

特に過ごす時間の長い部屋である場合は、考えてみてください。


ドアの開きは、避難方向。
 命を守る方向にする検討を。