ロスナイって何?換気システムの話

◆家づくりの専門用語

いきなりですが、『ロスナイ』って何か分かりますか?

家づくりをしていると、このように聞き慣れない言葉がたくさん出てきます。

 

分かったふりをして話を進めてしまうと、後から困ってしまうのは自分自身です。

 

今回は、この『ロスナイ』という用語を掘り下げていこうと思います。

 

◆『ロスナイ』とは

『ロスナイ』とは、言葉そのまま、ロス(熱損失)がナイ(無い)という意味で、換気に関する用語です。

 

実は『ロスナイ』というのは三菱電機の製品の名前であって、換気システムそのものの総称ではありません。

 

他メーカーからも別の名称で同じ機能をもつ製品が売られています。

 

三菱電機のHPによると、『ロスナイ』とは熱交換形換気機器であることが分かります。

 

1番有名どころということから、『熱交換換気』の意味で『ロスナイ』という言葉が使われることがよくあります。

 

◆『熱交換換気』とは

『ロスナイ』つまり『熱交換換気』とはどのような換気システムのことをいうのか、お話していきます。

 

そもそも『換気』とは、室内の汚れた空気を、新鮮な空気と入れ替えることをいいます。

 

通常、換気を行うと、室内の空気がそのまま外へ送り出され、屋外の空気もそのまま入ってくるため、室内の温度は室外の温度に近づいていってしまいます。

 

そのため、夏であれば冷房で冷やした部屋、冬であれば暖房で温めた部屋、つまり快適な温度の部屋が換気によって台無しになってしまうことになります。

 

 

かといって、換気をしないのは健康の妨げになるので、しないわけにもいきません。

 

こんな悩みを解消してくれるのが『熱交換換気』です。

 

その名の通り、熱を交換しながら空気を入れ替えます。

 

どういうことかというと、外へ排出する空気の温度を、中へ取り込む空気に移して、少しでも快適な温度の空気を取り入れるという画期的なものです。

 

難しそうに聞こえますが、仕組みはとても単純です。

もちろん、完全に温度が入れ替わるわけではありませんが、そのまま外気が入ってくることと比べると、快適さは上がります。

 

そのままの外気が入ってきてしまうと、また室内で冷やしなおす、温めなおす必要があるためお金もかかってしまいます。

 

捨てるはずの空気の温度を利用するなんて、とても省エネですね。

 

◆換気システムについて

今回は換気システムのひとつである、『熱交換換気」についてお話しました。

 

2003年に建築基準法で住宅の24時間換気が義務づけられたことにより、ほとんどの家で窓を開けなくても換気装置を使用して強制的の室内の空気の入れ替えができるシステムが導入されています。

 

これから家を建てようとしている方は、当たり前に『換気システム』がついているはずです。

 

しかし、『換気システム』といっても様々な方法があり、現在では「空気清浄機の機能も付いているもの」や「加湿器の機能がついているもの」など、様々な種類があります。

 

調べてみると面白いと思いますが、少なくとも自分の家には、どのような『換気システム』が導入されているのか、知っておくのが良いでしょう。

 

ご参考にしていただければ幸いです。