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2階のこども部屋 その下は水廻りが理想です。


◇2階に子供部屋で失敗?

平屋じゃない場合、大抵は子供部屋を2階に配置します。

 

コンパクト住宅などなら特に、1階にLDKや水廻りを配置することがほとんどなので、必然的に2階にこども部屋や寝室などをレイアウトする間取りを選択せざると得ないということになります。

 

しかし、もしかしたらストレスのたまりやすい間取りになっているかもしれません。

 

とある不満事例をご紹介しましょう。

 

「こどもが走ったり、物を落とした時の音がうるさい!」

 

想像は簡単にできますね。

「足音や物の落下音は、下に響くんだよ」ということを教えない限り、そもそもこどもは知りません。思うままに行動します。楽しく遊んでいるときは動きも活発になります。それに比例して、ストレスも大きくなりかねません。

 

その度に、「うるさいから走っちゃダメ!」「静かにしなさい!」なんて注意する家庭も多いはず。でもこどもは走る生き物だし、行動をむやみに制限させるのもかわいそう。怒る側も疲れてしまいますよね。

 

それ、もしかすると間取りで対策を打てるかもしれません。

 

今回は、その考え方を解説して行きたいと思います。 

ではまず失敗から学んでみましょう!

 

◆リビングの真上に子供部屋がある

子供は実に破天荒。自由奔放に2階で遊ぶ子供の動きで、テレビの音が聞こえないほどにうるさいという事例まであります。


そしてその事例は、特にツーバイフォーの家に多いのは事実としてあります。なぜならツーバイフォーは、2階の床がそのまま1階の天井となっているためです。


「リビングは落ち着く空間」と位置付けている方にとってみると、その真上に子供部屋を配置するのは避けた方が良いと考えます。

 

もしかしたら音が気になるのも、こどもが家にいるうちだけかもしれません。ただし、それは少なくとも10年以上も続く話。将来を想定して間取りを検討することが大切です。

 

理想としては、リビングの真上は主寝室のような、音のない部屋にするのが良いということになります。

 

◆寝室の真上に子供部屋がある

この事例は、子供が小さいうちは問題ありません。多くは子供の方が先に寝るでしょうし、一緒に寝ている親子もいますから。


ですが思春期を越えたあたりから、寝る時間は逆転します。夜中に友達とSNSでやりとりしたり、時間を気にせず趣味に没頭したり・・・。

 

うれしい成長ではありますが、しかしそんな活発な行動とは逆に、親は年齢を重ねていくのも事実。疲れが残りやすくなってしまいます。

 

仕事に家事に子育て。そんな毎日ですから就寝時間も早くなったり、また決まった時間に寝ることが多くなってくるでしょう。そこに照準を合わせるのであれば、寝室の上に子供部屋を配置するのは避けた方が良いといえます。

 

親と思春期真っ只中の子供たちは、同じ生活リズムではないでしょうし、特に親に対してイライラ反抗してしまう時期なので、うるさい!と怒るのも逆効果だったりして悩ましくなる部分でもあります。

 

こどもが将来どうなるかなんてわからないですよね?だからこそ、「わからない」ということを想定して間取りを考えることが必要です。

 

◇では、間取りをどうすれば…

それでは部屋の配置はどうすればよいのでしょうか。

 

それは

【子供部屋の下に水廻りを計画する】

という方法です。


一般的に水廻りは、長時間滞在する場所ではない、もしくは活動時間に使用することが多いです。そこに安らぎを求めることは必要ないと考えてもよいでしょう。

 

ゆっくり入浴することもあるかもしれませんが、「上がうるさい」ということが気になってしまうような用途ではありませんよね。

 

ましてユニットバスには、もともと天井が付いています。そしてそれは、2階の床とは完全に切り離されているものです。つまり、2階の音が伝わりずらい、唯一の場所ともいえるわけです。

 

配置計画上、狙ってそこに配置するのは、なかなか難しいとは思います。ですが長い目で見ると、そこに工夫をするというのも、快適な住まいを実現するために有効な手段かと考えます。

 

音のストレスというのは、日を追うごとに増して行きます。そして段々と我慢できなくなって溜まっていきます。ストレスは思わぬ体調不良を招くことだってあります。

 

今の状況だけで間取りを考えるのではなく、しっかりと将来を見据えることが大切。その中の一つとして、子供部屋の配置を考えてみてください。

 

どうしても子供部屋の下を水廻りにできないという方は、設計担当に相談して見るのも良い方法。音の対策として防音処置の方法などはいくつもあります。

 

くつろげる空間づくり、ぜひご参考にしてみてください。