大きな窓は景色が「見える」が、中を「見られる」


◇大きな窓は魅力的?

大きな窓っていうのは魅力的ですよね。開放的で明るく、おしゃれで憧れる方も多いはず。

 

◉リビングに大きな窓を付けて、明るくしたい。
◉和室に大きな窓をつけて心地よい空間したい。

大きい窓を計画したいと思う場面は、実にたくさんあります。リビング、子供部屋、玄関、吹抜け、浴室や寝室など。


明るくしたかったり、景色を見たかったり、季節を感じたかったり、動線を良くしたかったり。目的はいろいろありますよね。


ですが実は…【それが多くの失敗事例を生み出しています!】

 

大きな窓というのは、デメリットが多いもの。ステキな面ばかりのイメージですが、後悔しないためにも採用前にはよく計画することが必要です。

 

数々のデメリットはありますが、今回はその中でも「見える」「見られる」について解説していきます。

◇「見える・見られる」問題

間取り図面だけで見ると、周囲の状況がいまいちイメージしづらいものです。


道路がある、お隣の家がある、コンビニがある。
そこまではなんとなく理解できたとしても、歩道の人通りや道路迎えにある家までは表現される事はありません。現地は図面では見えなかったものが、実際にはたくさん存在しています。

 

それに気付かず、「見られる」というのが多くの失敗が多いのです。間取りや家ばかりに目線が行きがちですが、周囲まで目線を向ける必要があります。

 

施工後住み始めて気付く数々の視線があるという現実。曇りガラスのフィルムを、苦肉の策としてつけることになります。お金をかけて。

 

「見られる」だけではありません。

もしかしたら周りが不快と感じるものも見せているかもしれません。自分たちが気にしなかったとしても。

 

常識の範囲でたとえると・・・

・下着姿でウロウロ

・洗濯物

・夫婦喧嘩

・こどもを叱っているところ

というところでしょうか。

 

どう感じるのかは人それぞれ。一概に言えない部分ではありますが、気を付けれるのであれば、きっとそれに越したことはないのです。トラブルの元はできるだけ作らないことが大切です。

◇だろう運転より、かもしれない運転を!

大きな窓を計画するとき行っていただきたいのが、現地を下見することです。そんなのは当たり前のはなしですよね。ただそれは、曜日も関係してきます。

 

休日だからといって日曜日だけ行くという下見は危険です。平日にもしっかり下見に行くことが重要です。曜日によって周囲の状況が大きく変わるからです。

 

平日であれば、通勤・通学の人通りと車通りは多いでしょう。隣り近所の動きも変わってくるかもしれません。人通りは年代や性別もやっぱり様々。

 

例えば思春期の女の子が家の前を通るのであれば、下着姿のお父さんが見えるのは、ほぼNGですよね。訴えられた事例まであります。

 

周囲の状況を知ることは、何度も確認すること以外に具体策はありません。運転するときの意識と同じで、「〜だろう」は危険な思考。住まいも、「~かもしれない」運転が基本ですね。

 

忙しい毎日を送っていて、下見する時間がなかなか取れないかもしれません。しかし、そこに割いた時間はきっと無駄にはならないでしょう。

 

大変ですが、楽しい家づくり。がんばりましょう!

 

ご参考になれば幸いです。