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子育て世代必見!年代別の床選びのコツを解説


◇床材選びの重要性

部屋という空間を作る要素は、大きく3つあります。
「天井」・「壁」・「床」


中でも「床」は、他の2つとは違う点があり、よく吟味して選択しなければいけない部分です。床というものがすこし特別な理由は何でしょうか。

 

それは、天井や壁などと違い『必ず触れる』ということなんです。

 

いつも触れるもの。裸足だと尚更、直接肌に触れるもの。特にこどもがいるご家庭は、床材は気になる箇所ですよね。こどもの肌はとてもデリケートだし、傷つきやすい。

 

自然由来がいいのかな?などの材質選びに迷うことも重要ですが、他の観点からの選択も重要です。

 

例えば危険性がないかどうか、ケガをしにくいか、そして掃除・手入れのしやすさも大切です。 ハウスダストやダニなどからの外部刺激からも、とにかく守ってあげたいのが親の気持ち。

 

これらの視点にプラスして考えるのが、こどもの年齢・活動量。どんな時期にどんな床材が適しているのかを知り、それを採用できると、生活の安心に繋がります。

 

特に小さな子供のいる家庭では、おもちゃ1つ取っても気を遣います。私も三児の父ですので、よくわかります。

 

◉危なくないか
◉口に入れても大丈夫か
◉アレルギーはないか など。


まして床は小さいうちだけでなく、大きくなってもずっと触れ続けるもの。足だけじゃなく、顔だって手だってお腹だって、床にくっつけまくるこどもたち。どうやって選ぶのが良いのか、迷いどころです。


今回は、そんな子育て世代の方向けに、床材の選び方の1つを解説しましょう。

 

考え方としては、床材の特徴別にどの年代の子供の行動とマッチするのかを考えることが有効です。
以前投稿しておりますが、住宅で使われる床材は、大きく分けると3種類です。(過去記事:床材選びは立っている時間で決めろ!参照)


・フローリング系
・カーペット系
・クッションシート系


これらを1つずつ検証していきます。

◇フローリング系

画像はこどもではないですが、大人だって寝転がりますから…あしからず。

フローリングの特徴としては、硬い、清掃しやすい、温かいなどの特徴があります。

 

これを、成長年代別のメリットとデメリットに分けて解説します。

 

◇はいはい期

清潔性を保て、温かさもあるためこの時期には向いているといえます。ただし寝かせる際には硬いのが難点があります。

 

特に顔が床に近い時期でもあるので、ダニなどのアレルゲンを考えると向いていると言えます。その点からの親の心配やストレスも軽減されそうですね。

 

◇よちよち歩き期

転びやすい時期なので、硬さが危険。あまり向いていないといえます。つかまり立ちや歩き初めに、転倒は付きものですよね。クッション性のあるジョイントマットやラグを有効活用してこの時期を乗り切るのもポイントです。

 

しかし歩ける楽しさを知ったこどもたちはどこへでも行っちゃいますから、全面にクッション材を敷くとなると、費用もかさみます。特に危険な箇所には処置してあげる考えでいけば良いと思います。

 

◇やんちゃ期

滑りやすく硬いため、転んだ際のリスクが大きいといえます。とはいえ、食べ物をこぼしても拭き取りやすい点はメリット。掃除のしやすさがポイントですね。

 

こどもたちは汚してなんぼですから、掃除の負担が少ないフローリングは長い目線で見ても適していると言えます。

 

◇小学生以降

清潔性や温かさを考えると、好ましいと言えます。色や好みもはっきりしてくる時期ですので、インテリアを選ばないフローリングはラグやカーテン、壁紙など、こどもの自分好みのスタイルにいつでも変えることができるのもポイントです。

 

◆総合評価

フローリング系は、総合的に見ても評価は高く、取り入れやすい床材と言えます。

硬いのが難点なので、特に安全面から時期別の対応が必要となりますので、ご検討して見てください。

 

◇カーペット系

カーペットには、柔らかい、汚れが溜まりやすい、温かいなどの特徴があります。

 

では、時期別に見ていきましょう。

 

◇はいはい期

汚れが溜まりやすいため、しっかり清掃することが必須。寝かせる際の柔らかさは大きなメリット。寝返りやはいはいするとき、起毛がクッション材となるので長時間動き回っても赤ちゃんは平気そうですね。

 

やはり清掃が難点といえるでしょうか。掃除機、粘着クリーナー(通称コロコロ)などは必要ですね。カーペット系はダニや花粉が付着しやすいので、アレルギー体質の赤ちゃんには不向きです。

 

毎日の掃除も朝から夜まで忙しいママ・パパにとってはストレスになるときもあります。こどもを考えるのも大切ですが、自分たちのストレスを少なくすることも非常に大切な部分といえます。

 

◇よちよち歩き期

転びやすい時期なので、柔らかさがメリット。滑りづらいというのも良い点です。冬は特に、床の冷たさはこどもだって良い気分じゃありません。

 

足元の冷えは大人も体調を崩しやすいのです。床暖の採用をオススメしたいところですが、カーペットは温かさも保ってくれる優れものという点ではメリットは大きいのです。

 

◇やんちゃ期

滑りずらく、万が一転んだ際の安全性も高いといえます。ただし、落書きなどは絶対に落ちないこと、食べこぼしがシミになることが大きなデメリット。

 

汚れることを考慮するならば、タイルカーペットを採用して、いつでも洗ったり張り替えたりと、自由が利くもの、例えばタイルカーペットなどの採用をオススメします。 ジャンプしたり走り回ったりと、活発に活動するので防音対策にも向いています。

 

◇小学生以降

靴下の汚れや雑菌などがそのままうつってしまうため、通路のように黒ずむ可能性が大きいものといえます。 特に屋外でスポーツや遊んだ後帰宅したときは要注意ですよね。

 

土・砂汚れは最も避けたいもの。張り替えを覚悟してカーペットを選択するべきでしょう。

 

◆総合評価

柔らかさが特徴ですので、安全性の評価は高いですが、清掃のしやすさではフローリングには敵わないでしょう。

 

◇クッションシート系

<クッションシートの特徴としては、 清掃しやすい・デザインも豊富・色柄を好みにできるという特徴があります。

 

時期別でみると、フローリングとカーペットのメリットを兼ね備えていることがわかります。

 

◇はいはい期

基本的にフローリングと同じだが、冷たいものです。柔らか素材を採用すると、はいはいする赤ちゃんの膝にやさしいですね。清掃がしやすいので、清潔性を保つことができやすいというのもメリットのひとつと言えます。

 

 

◇よちよち期

基本的にフローリングと同じ。

転倒することを考えるとフローリングはイマイチでしたが、厚みのあるシートだとしたら、ぶつけたときのクッション性がいくらかありますので、少しは安心して見守っていられるでしょう。

 

◇やんちゃ期

基本的にフローリングと同じですが、やんちゃ盛りのこどもが物を落とした時に、穴があきやすいという難点があります。 素材はフローリングほど強度がないので、穴が開いたときなど張り替えにコストがかかります。清掃しやすいのは大きなメリットですね。

 

◇小学生以降

清潔性は良いが、冷たいのでイスが必須となります。色んな道具を使う時期でもあるので、床を傷つけられる可能性も高くなりますよね。 やはり張り替えの覚悟が必要でしょう。

 

◆総合評価

比較的安価で種類も豊富です。

<ホームセンターなどでも手に入るものなので、自ら修復したり、取り付けも可能かと言えます。

 

◇まとめ

全体をまとめると、はいはい期からよちよち歩きまでは、カーペットが有利という結論になり、それ以降はフローリングが良さそうだといえるということです。

 

とはいえ、成長に沿って改修工事をしている場合ではありませんから、選択する必要性はあります。


簡易的にタイルカーペットを選択するということや、フローリングの上に部分的にラグマットなどを敷くのも方法の1つでしょう。

計画のヒントとしては、成長する過程で、過ごす時間の多い部屋は変わるということを考慮して見てください。


小さい時はリビング。大きくなると子供部屋のように、移り変わっていくものです。その辺を加味して考えると、各部屋ごとで床材は決めやすくなるように思います。


壁や天井のクロスと違い「傷や汚れ」を中心に考えるというよりも、「リスクの少ないもの」という観点がポイントになるのが、子育て世代の床材選びです。


ぜひご参考にしてみて下さい。